落ち着いて会話を楽しむアプリが欲しかった 〜レイターに込めた想い〜
こんにちは、レイターの開発者です。
レイターはアプリ上で文通のようにメッセージのやりとりを楽しめるアプリです。
自分自身、ほぼ毎日レイターを使っています。
この記事では「なぜレイターを作ろうと思ったのか」という、レイターに込めた想いを書いてみようと思います。
大人になるにつれ、他人との距離感が広がっていった
いきなり自分語りになってしまいますが、私は年齢を重ねるごとに他人との距離感が少しずつ広がっていきました。
これは悪い意味ではなく、自己が確立することにより、他人への依存度が下がったためだと思っています。
学生の頃は「さみしい」「誰かと常に繋がっていたい」という気持ちがあり、友人と頻繁なメッセージのやりとりをしたり、SNSで友達と近況を報告しあったりしていました。
しかし、成長とともにその気持ちは薄れてゆき、今もやりとりをしている友人とは数日〜数週間おきの会話に落ち着いています。
私にとってはこのくらいの頻度がちょうど良かったのだと思います。
みなさんにも同じような体感はないでしょうか?
つながりは欲しいけど、疲れたくはない
とはいえ人と関わることが嫌いなわけではないく、誰かとの交流は欲しいタイプです。
しかし、ネットの世界で他人とつながりを求めると疲れることが多いです。
イイネの数やフォロワーの数で否応なく「人気者は誰か」が可視化されて、承認欲求が刺激される。
自己顕示欲に溢れた投稿、注目を集めるための扇情的な投稿、誰かを攻撃するような投稿、それらを目にするために感情を無理やり動かされます。
メッセージに返事がなければ「放置されているかも」という気持ちになり、メッセージを受け取れば「早く返事をしなきゃ」というプレッシャーを感じる。
交流を楽しむためのSNSなのに「SNS疲れ」なんて言葉も耳にするようになりました。
完全匿名性SNSでは継続的なつながりは生まれない
「それならXやインスタではなく匿名性の高いアプリを使えばいいじゃないか」という声もあると思います。
確かに世の中には完全に匿名で自分の気持ちを吐き出せるアプリや、誰かとインスタントな会話や通話を楽しめるアプリが存在します。
しかし、それらのアプリは瞬間的な共感や会話が得られるだけで、じっくりと会話を楽しむような使い方は基本的にできません。
「今、寂しさを埋めて欲しい」という気持ちもとても理解できますし、それを満たすためのアプリも素晴らしいアプリだと思っています。
ただ、私はもっと違ったアプリがあってもいいんじゃないかと思いました。
ないなら自分で作ろう
適度な距離感で交流ができるアプリが欲しかった私は、自分で作ることに決めました。
それが文通アプリ「レイター」です。
私自身もレイターを使っていますが、実際に10ヶ月以上やりとりが続いているユーザーさんもいます。
メッセージの頻度は1,2週間に一度ですが、日々の出来事などの会話を気楽に楽しむことができています。
同じように一年近くレイターで文通が続いているユーザーさんがいるという方も何人もいらっしゃいます。
これこそが私が欲しかったアプリです。
文通のように楽しめる仕組みを作った
レイターには文通のように落ち着いて会話を楽しめる工夫を取り入れています。
一番の特徴は「メッセージがランダムに通日後に届く」という機能です。
お相手からの返事がいつ届くかはわかりませんし、自分が送ったメッセージがいつ届くかもわかりません。
それにより「返事を気長に待つことができる」「返事を待たせているプレッシャーを感じづらい」というアプリになっています。
他にもイイネやフォローという機能がないのも特徴です。
「誰が人気者なのか」がわからないため、「人気者にならなきゃ」という気持ちを刺激しません。
レイターでは自分と気の合う人とだけ交流をすれば良いのです。
写真を投稿したり送ることもできませんし、プロフィールもアプリが用意したアイコンしか使えません。
映え写真をみて比較して嫌な気持ちになるということもありません。
このような仕組みのおかげでレイターはSNS疲れを感じずに、刹那的ではないゆったりとしたつながりを楽しむことができるのです。
まとめ
以上が私がレイターに込めた想いです。
最初は自分が欲しいと思って作ったアプリですが、たくさんのユーザーさんにアプリを使ってもらう中で、同じような気持ちを持っている方は少なくないことを知りました。
XやInstagramのように万人受けするアプリではないと思いますが、私の考えに共感してくれる方に使ってもらえたら嬉しいです。
レイターは面倒なアカウント登録も無くインストールしてすぐに使えます。
もし少しでも気になった方は一度使ってみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
なつ
文通アプリ「レイター」の開発と運営。普段はITエンジニアや会社経営をしています。SNSやそれを取り巻く文化が好きで、メジャーなSNSからマイナーなSNSまで様々なアプリを自分で使って試しています。